Rise of Tomb Raiderレビュー

rise-of-the-tomb-raider012人までのCoopに対応しているので、その練習にと思いシングル本編を100%クリアーした。

rise-of-the-tomb-raider02私は初期の体験版と、酷評された美しき逃亡者しかプレーしていないので、本シリーズに対してあまり良い印象を持っていない。また、人気を牽引したララ・クロフトのファンでもない。しかし、本作品はいかなる要素を省みてもクオリティーが高く、万人受けする調整に仕上がっている。本作のような仕様になったのは、前作Tomb Raider(2013年)からで、長編シリーズにありがちなマンネリ感を一掃するため、リブートを行なったようだ。

rise-of-the-tomb-raider03例えば、小規模のマップがいくつもあるオープンワールドゲームになっている。他のそれら同様、メインのミッションはある一方、任意の探検も可能である。作品のテーマを鑑みると、オープンワールドと合致しており、どうしてもっと早くから採用しなかったんだろうと今更ながら不思議に感じた。

rise-of-the-tomb-raider06Tomb Raiderといえば、非常に難しいイメージが付きまとっていたが、本作で払拭した。劣悪な操作性、少しでもミスをすると即死する仕様、普通のFPS的思考ではクリアできないパズルは何処へという感じだ。プレイヤーの誘導、パズル解法のほのめかし、死亡時の負担軽減など、細かい配慮があった。

rise-of-the-tomb-raider10戦闘も改善している。私が以前プレーした作品では、戦闘はいわばパズルの箸休め的な要素で、他のTPSと比較しても頻度も面白さも低かった。本作でも当然ガチのFPSほどではないが、普通に楽しめる水準まで引き上げられている。ステルス要素もあるが、じれったさや煩わしさを微塵も感じない。戦闘で死んだのは3回程度で、総じて易しめ(難易度はノーマル)に作ってある。これはコンシューマープレイヤーへの配慮もあるだろうが、それ以上に間口を広げたいという製作者の意図があるように思えた。

rise-of-the-tomb-raider04マップは雪に覆われた山地がメインで、目にするのは氷や積雪ばかりである。ただし、ソ連基地と古代遺跡が交互にやってきて、飽きがこないようにしてある。

rise-of-the-tomb-raider05舌を巻いたのがグラフィックである。最新ゲームを追わなかったせいもあり、余計に驚いている。ムービー部分はプリレンダとのことらしいが、調べるまでわからなかったし、インゲームと違和感もない。絵はゲーム的だが、ライティングは写実的である。深い雪の中をザクザク歩いていると、溝ができる描画が気に入った。また人物も適度にアニメであるが同時に適度にリアリスティックでもある。国産ゲームにありがちな、「作られた」美女ではない。ポニーテールの髪質が大変美しく、制作者がこれ見よがしに広報するに勝る。サウンドも雰囲気に合ったものが用意されている。

rise-of-the-tomb-raider08ストーリーはステレオタイプのアドベンチャーものである。しかし、人物の表情が豊かで、娯楽映画をプレーしているようである。よく「ムービーが主で時折ゲームをする」という皮肉を呈されるゲームがあるが、本作はきちんとゲームが主になっている。込み入った設定や難解な用語などはなく、万人が楽しめるものである。メインミッションでは一難去ってまた一難という危機の連続で、これは作品のテーマに合っている。しかも、くどいQTEはほとんどなく、純粋にプレイヤーの判断力瞬発力に委ねられている。

rise-of-the-tomb-raider09小さなバグが散見した。点在する収集物をクリックしても表示できなかったり、ちょっとした誤訳があったりした。しかし些細な問題であり、ゲームの進行ができなくなる致命的なものはないようだ。

rise-of-the-tomb-raider07総じて、これは万人にお勧めできる良質なゲームだ。先にも言ったが、どこから切り込んでも高い水準で仕上がっている。Coopの方は若干歯ごたえがあるようで、これについての感想は他日に期す。


以下はかなり私見の入った批判になるので了承してほしい。

私のファーストインプレッションは、「これ、FarCry 3じゃん…」というものであった。先に「プレイヤーに配慮した作り」と評したが、逆を言えばお手軽でほとんど歯ごたえを感じない作りと言える。戦闘が簡単なのも拍車をかけていた。また、ちょっとしたクラフト要素、ステルス要素などは総じて底が浅い。

私は本シリーズのファンではないので、昔のシビアなバランスが良いとも思わないが、これも個性を消してしまったのかと遺憾である。つとに大手のゲームは、皮だけが異なって中身は似たようなものになったと感じているからだ。製作費の高騰で、とにかく数を売らないといけないが、そのためには広い層に買ってもらうことが必須で、そうするためには緩めの難易度とお手軽な操作にする、というのはよく聞く。

正直、私も社会人で学生の時ほど時間がない。そのため、あまり複雑でなくさっさと終わってくれるゲームが好ましいのは認めざる得ない。ただし、あまりにも温いと達成感すら奪われてしまう。忙しい社会人の観点と、ゲーマーの観点からでは評価の相違がある。

先に「オープンワールドになったのは、作品のテーマとして合っているが」と書いたが、本音で言うと残念だ。過去にも何度も書いているが、同じ作業をやらされるからだ。収集物はその最もたるもので、マップに記されている場所に行ってアクションキーを押すだけである。必然的にプレー時間は伸びる。私はどう面白くても20時間以上のプレーになると、飽きてしまい以後の評価は下がっていく。100%コンプリートしたが、フルプライスで購入したので勿体ないからという動機もあった。ちなみにコンプリートまでの時間は40時間。

前半と後半ではまるで違った評価になったが、どちらも素直に感じたままである。前半はできるだけ私情を入れずに書き、後半は嗜好を練りこんだ感想と看做していただければ結構である。

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