Pariahレビュー

注意:このレビューは、以前私のサイトで掲載していた過去のレビューを修正加筆したものです。ゲームに対する考え方等は、できるだけ執筆当時のままにします。

2005年にDigital Extremesよって開発されたFPS。ここはUnreal TournamentやUnreal 2の制作に協力していた会社である。そのため海外の大手サイトでは大きく取り上げられたようだが、実際の評価は凡庸に終わっている。現在、リテール版が残っているだけで、ダウンロード販売は見当たらない。

主人公は、マーソンという軍医。その反抗心から数々の服務を破ったため、左遷されており、危険で安い仕事に従事していた。ある時、強力なウィルスに侵された被検体「カリーナ」を輸送する任務につく。しかし空輸中にミサイルに撃墜され、山中に墜落してしまう。カリーナは冷凍ポッドから目覚めて、逃げ出してしまった。マーソンは彼女を捕まえてウィルスが蔓延するのを食い止めなければならない。

ストーリーはちょっと強引と言うか、ラストで急展開を見せる。何らかの伏線が事前にほのめかされていれば良かったものの、唐突に奇抜な人物がマーソンと訳ありに話し出して混乱してしまった。

この話の唐突さはともかく、このゲームはマーソンとカリーナのラブロマンスであり、鼻に付く方もいるのではないだろうか。FPSのラブロマンスは「話」の部分を語るパートが圧倒的に少なく、正直向いていないと思う。本作品でも敵対的な態度を取っていたカリーナが急に好意的になったりして、ちょっと無理があると感じた。

攻略に英語力は必要ないだろう。マップを散策すれば自ずと進めるはず。ムービーの会話量はそこそこだが、肝心の字幕が無く、完全にリスニングに頼るしかない。私の英語力で把握するには難しすぎた。

基本的なゲーム性を簡潔に書いてみよう。チェックポイントセーブ制である。ヘルスを4ブロックに分け、その1ブロック内のダメージは自動的に回復する。他のFPSのように取得すると即回復するヘルスはなく、損なわれた1ブロックのダメージを注射で回復させる。武器は特定のアイテムを取得することで、3段階のアップデートが可能である。アーマーはない。照準は非常に大きいが、しゃがんでズームすれば遠距離でも当たる。弾薬とヘルスアイテムは多数置いてある。

ヘルスとその回復が独特だが、ヘルス回復の武器と弾薬があるといった方がわかりやすいだろう。この注入機のアイテムさえあればどんなに瀕死状態でもフル回復してしまう。他は普通のFPSと看做して良いだろう。照準がコンシュマーのようで非常に大きいが、銃の命中率は高いので、そこまで気にならなかった。ダメージも小さく、ブロック単位ではあるが自動回復なので、慎重に戦えば終盤でも死ぬことは無い。だが、チェックポイントセーブによるやり直しはやはり面倒に感じた。また、せめてムービーはスキップできるようにしてほしかった。

武器は特定のアイテムを使ってアップデートすることができる。このアイテムはいわばシークレット的な扱いなので、簡単に見つかることもあれば隠された場所にあることも多い。当然全ての武器を最大限までアップデートできず、自分の好きな武器に限られてくるだろう。私はアサルトライフルのような万能な武器に割り振った。

ゲームの進行は単調である。道中、ほとんどイベントが発生しないので、淡々と進めている感じが否めない。加えて、マップ構造が反復しているようにも感じた。バンカーに入って、地上に出て、タワーに上って、入り口を開ける、そして次のバンカーに入って…と繰り返し作業をやらされる。

頭をひねる謎解きは皆無。スイッチを押せばどこかのドアが開き、そこから先に進む。殆ど戦闘のみのゲームと思ってもらって構わない。

乗り物による戦闘もあるが、アクセント程度の要素。操作性は悪く、また耐久力もそれほど無かったので、正直いらないだろう。操作感覚も悪い。

難しいところは特になかった気がするが、あえて言えば中ボスの倒し方で少し迷った程度。後、終盤の輸送艇から輸送艇に飛び移るマップで、隣の船がきちんと横付けするのを待つように。私は早とちりをして、何度も落下死した。ジャンプテクニックの問題かと勘違いしていた。

総プレイ時間は15時間未満で、2日でクリアした。短いがゲーム性が単調であるためちょうどいいだろう。

敵はロボットや砲台もいるが、人間の兵士が大半を占め、いかんせんバラエティー不足だろう。これが戦闘の単調さに拍車をかけている。AIはあまり賢いとは感じなかった。物陰に隠れて、突撃してくるのは良いが、自分のグレネードで自爆することがあった。また相当近くに寄らないとプレイヤーを認識しない。敵集団の中に突っ込むのは危険だが、個々として見ると射撃精度は低い。

マップによってはAI同士が銃撃戦をやっているが、ダメージが加算されてないようで延々と続けている。(それか最後一撃のみダメージが入らない)ずっと眺めても誰一人死ななかったので、不自然である。

武器はUTで出てくるようなものばかりで、あまり新鮮味が感じられなかった。9種類ほどあるが、これを改良することでバリエーションを増やしているつもりだろう。独特なのは最後に手に入るタイタンフィストぐらいだろうか。使用頻度が高いのは最初に拾うブルドックと呼ばれるアサルトライフルで最後まで使える。

UTを作った会社の製作だけあって、UTのデスマッチやオンスロードに出てきそうなマップばかりである。ゆえに目新しさはないが、マップそれ自体のクオリティーは高い。中盤以降の工場群はありがちだったが、序盤の落葉舞う森林は丘に登って周りを散策してみた。SFモノだが宇宙マップなどは一切存在しない。

グラフィックは、Unreal 2エンジンではなくUTエンジンの方を使っている。シングル用のゲームなので、爆破エフェクトなどは派手にしてあった。Ge Force FX 5950Ultraでも最高画質で動いた。

物理エンジンにHavokを導入しており、これを使ったゲーム要素がある。それは、例えば敵がキャットウォークの手すりに立て掛けてある鉄板の後ろに隠れていたとしよう。プレイヤーはその邪魔な鉄板を撃ち続けることで、剥がし落としてしまうことができる。敵はむき出しになって、逃げ出してしまう。

サウンドは及第点。武器エフェクト音、スピーチともに問題はない。BGMは序盤の幻想的な曲が印象に残ったが、他には覚えてない。

私の環境で発生した不具合に、一部のマップでしゃがめなくなった。なぜか立ったままダクト(普通はしゃがまないと進めない)の壁をすり抜けることができた。他、物理エンジンで転がる小さな物体に触れても即死になったので理不尽に感じた。不満点として、ムービー飛ばせないのと、毒トラップなどが意地悪い。

総評として、ごく普通のアクションFPSとして悪くないが取り立て良くもなかった。あまり目立たず消えていった作品だが、あまり考えずにプレーできるゲームを探しているならお勧めできる。

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