The Suffering: Ties That Bindレビュー

注意:このレビューは、以前私のサイトで掲載していた過去のレビューを修正加筆したものです。ゲームに対する考え方等は、できるだけ執筆当時のままにします。

2004年に発売されたThe Sufferingの続編(2005年発売)。開発は前作同様Surreal Softwareで、販売元はMidwayになっている。開発はマルチプラットフォームで、マルチプレーが無いのも同じ。現在、リテール版が残っているだけで、ダウンロード販売は見かけなかった。

続編ゆえ、あらかじめ前作をプレーしておいた方がいい。前作では囚人トレックがアボット刑務所から脱獄したところで終了したが、今回は本土ベルチモアに着いたところから始まる。しかしその本土でもモンスターによる混乱は続いていた。

前作の英文量は膨大だったが、これも前作相当のボリュームがある。クリアーに必要な英語力は殆ど不要(ただ死んだ妻が「手紙を見てね。」という所は迷った)だが、飛ばし読みでは「こいつらは誰なのか…」「どうして未だに戦っているのか…」とストーリーが抜け落ちてしまう可能性が高い。当時の私の英語力では手に負えないレベルで、殆ど読解を諦めていた。

ゲーム性は基本的に前作から踏襲しており、出てくる敵を倒して進むアクションゲームである。道中困っているNPCを助けるか殺すかによって、モラルが変化する点も同様。前作では、そのモラルはエンディングが変化する程度の影響しかなかったが、今回はストーリーが変わったり、トレック自身の変身能力にも影響してくる。尚、前作のクリアーデータを読み込むことで、今作をモラルが変化した状態から始めることができる。一人称視点にもできるがやはりプレーし難いので、三人称視点でやったほうがいい。

ゲームの特徴であった、モンスターへの変身も健在で、先にも述べたようにモラルによって攻撃方法が変わってくる。今回のモラルは棒グラフで表示されているので、今どちらにどのくらい寄っているのかすぐにわかる。前作では変身後に狂気メーターが無くなるとヘルスが落ちていく仕様だったが、今回からは単に人間に戻って硬直するようになった。また変身中の耐久力も向上して、暴れやすくなった。

ゲーム性における変更点としては、謎解きが減って戦闘が激化している。まず出現する敵の数が顕著に増えている。そして、変身能力を使わないと倒せない敵が頻繁に出てくる。この特殊な敵は、通常の敵の亜種というか強化型のようなもので、次々と通常型の敵をスポーンさせる。これらスポーンした通常型を倒して狂気メーターを蓄積し、モンスターに変身した後でこの強化型を倒す。しかし、今回もトレックはそんなに打たれ強いくないので、乱戦になるとあっという間に殺されてしまう。

また携帯できる武器の数が2つまで減ったことにより、戦闘がやり難くなっている。所々に無限の弾薬箱(大抵はハンドガンだけ)が置いてあるが、とてもこれだけでは捌ききれないだろう。先の強化型モンスターという要素を含め、製作者は変身モードで戦って欲しい意図がある。私の場合、この変身モードを最後の切り札という捉え方をしていたので、(狂気メーターが満タンになっても)弾薬がなくなるまで銃火器で戦っていた。そのため中盤まで慢性的な弾薬不足で「特に無駄遣いをしているわけではないのに、どうして弾薬が足りないんだ…」とずっと苦戦していた。

後、最も難易度を上げている要素として、ヘルスが携帯できなくなった点だろう。前作はこれほど激しい戦闘はなかったが、それでも比較的難しいことには違いなかった。ただ、持っているヘルスをがぶ飲みすることで危険を回避できたし、節約すれば常に有り余る位ヘルスを持ち歩けた。今回は、普通のFPSのような仕様になっており、置いてあるヘルスに近づくと即適応される。そのため、ヘルスの助けがない戦闘は常に死の危険性があり、人によっては苦痛に感じるかもしれない。1/5程度まで自動回復するようだが、ちょっとこれではバランス的に問題あり。特に炎を放つ敵と戦う時は苦戦必須だろう。

総じてこのゲーム性を評価すると、戦闘を激化しすぎているきらいがある。戦闘一辺倒で食傷気味になった。

上述したように「敵数は増え、武器弾薬は減り、ヘルス携帯なし」という点から、全般的に難易度は高い。特に難しい所はラストだろう。ゲーム開始からラストまで出てきたNPCの扱いを回顧しながら、非常に長い時間を戦闘に費やすことになる。そこにも一応ヘルスは置いてあるが、戦いの中盤までには全部消費してしまい、危うく詰んでしまう所だった。尚、本作ではミッション目標が画面が表示されるようになって、迷うことは少なくなった。

総プレイ時間は、ノーマルで20時間程度。戦闘による難易度が高めなので、何度もリトライして長くなった。

モンスターは主に前作のものが引き継いで登場する。また、5種類ほど新モンスターも出現するが、これらのクオリティーも高い。ただ前作をプレーしている人には、あれ以上のインパクトを感じることはないだろう。モンスターの他、人間の兵士も登場しこちらはかなり強敵である。AIは前作同様、モンスターは死ぬまで突っ込んでくる。兵士はカバーを探したりするので、モンスターとは別の思考ルーチンのようだ。

前作では武器の少なさが欠点だったが、今回は特にライフルやランチャーなどの重火器が充実(その代わり火炎放射器は無くなったようだ)している。しかし、携帯できるのは2つまでという制限があるのは問題点。好きなものを持っていけるというより、弾が多く落ちている武器を持っていかなければ厳しい。手榴弾は通常火器とはまた別の扱いで、それぞれ8個づつ持っていける。アイテムはヘルスと弾薬ぐらいだろう。

今回は都市が舞台となっているが、前作と同様に完全な一本道で分岐点などはなし。マップは一貫して夜のスラム街なので、バラエティーは前作より乏しくなった。

描画の雰囲気が前作とは全然違うので、私はてっきりUnreal Engine 2.0と思っていたが違うようだ。前作と同じRiot Engineを使用しており、グラフィックはかなり向上している。ゲームプレーに必要なPC環境も変わっていないようなので、一年でこれだけ質感を向上させることができたなら上々だろう。のっぺりしたテクスチャがなくなっており、アップで見ても精細感がある。エフェクトや残虐性も派手になっており、この手のゴアを好む人にとっては、これだけでも買う価値のあるゲームだろう。

サウンドでは銃火器のエフェクトが向上している。3Dサウンドに対応しているが、私の環境では不具合があり使用できなかった。

戦闘時に異様に重たくなる事象が発生した。3Dサウンドを切ったり、Windowsのコントロールパネルから垂直同期を強制的にオフにしたりすると直った。(情報提供:Keiさん)

今作は体験版が出ているので、激しい戦闘がどの程度なのか知ることができる。興味がある人は、購入前に一度試してみたほうがいいだろう。個人的に、ゲーム性に限って言えば前作ほうが優れていると思うので、まず前作から始めてみてはいかがだろうか。

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