Call of Cthulhu: Dark Corner of the Eerthレビュー

注意:このレビューは、以前私のサイトで掲載していた過去のレビューを修正加筆したものです。ゲームに対する考え方等は、できるだけ執筆当時のままにします。

主人公は私立探偵のジャック・ウォルター。警官として活躍していた彼は、あるカルト集団事件にて大きなショックを受け、精神病院へ送り込まれる。そこで数年間療養した後、彼は探偵として復帰するが、あの事件のことは何も覚えていなかった。そんな彼に、ある依頼が持ち込まれる。マサチューセッツ州の港町インスマウスにて、行方不明になった雑貨店の店長を捜索して欲しいというものだ。よそ者を白い目で見つめるインスマウス住民の中、ジャックは捜索を進めるうちに自らの過去を思い出すことになる。

ストーリーはかなり独特なので、クトゥルー神話を知らない人には難しいかもしれない。英語力に自信がない人やストーリーを楽しみたい人は、事前に「インスマウスの影」を読んだ方が良いだろう。ネタバレになるかもしれないが、忠実にあの小説だけを再現したものでなく、他の作品の怪物や設定を盛り込んでいるので、そこまで問題ないだろう。ゲーム中では、金庫を開ける時などに文書を読む必要がある。また、結構な量の英文が話されたり、書かれたりしている。

このゲームの前半は逃げ回るばかりで、ろくに銃火器も持たせてくれない。後半では、謎解きの間にステルスや戦闘がある。アクション性はあまりないので、撃ちまくったり暴れまわることはできないし、直ぐに死んでしまう。セーブは任意ではなく、チェックポイント制を採用している。一部この間隔が短すぎたり、長すぎたりして不満だった。面倒な謎解きの後に理解できない死に方をすると、閉口してしまう。

ゲームをクリアーすると、自分のプレーが評価される。高難易度で高いランクを取得するほど、シークレットがアンロックされるようだ。

このゲームの特徴として、HUDに何も表示されない。後のホラーゲームでもこのようになっているものの、わざわざインベントリー画面を開いて弾薬や健康状態を確認しないといけないので面倒と感じた。

また、ミッション目標が明示されないので、ルートや障害の解法を全て自分で考えなければならない。事前の会話や文書等でヒントが仄めかされるので、それらを逃すと迷ってしまうかもしれない。このあたりがアドベンチャーゲームとして強く出ている。

好戦的に敵を倒すことはできない。中盤以降から、どっと銃火器が手に入る(しかも弾薬もたくさん)のだが、いかんせんウォルターが弱すぎる。体の部位ダメージを採用しており、頭を撃たれると視界がぼやけ、腕の怪我は照準に支障が出て、足を撃たれるとまともに歩けない。しかも部位や怪我の症状によって治療方法が異なっており、重症で放っておくと、ヘルスが減って(視界も歪む)死に至ってしまう。

またクトゥルー神話のゲームとして外せないのは正気度だろう。小説では、理解できない存在を見てしまうと発狂してしまうが、これを視界が歪んだりぼやけたり幻覚が見えたりして再現している。怪物や怪現象を見ると、そうになってしまうことに納得できるが、敵が襲ってこない奇抜な部屋でも、そうなるのは止めて欲しかった。この正気を極端に減らすと、狂死という形で死んでしまうが、謎解きの最中(宝石にレーザーを当てる部屋)に死ぬと閉口してしまう。しかも、そんな時に限ってチェックポイントセーブがなく最初からやり直し(しかも途中面倒な謎解きがある)だった。ヒントを探している最中に1回、実際に解いている最中に1回死んで腹が立った。他、高所に行くと眩暈がしてプレーに支障が出る。

総プレイ時間は25時間程度。謎解きが大きく占めるので、悩んでいる時間が長かった。

基本的な敵は、インスマウスの住民と魚人である。人間と魚人のモデリングは同じようにゴツゴツしているので、それほど違いはない。邪神はボスとして存在しており、自分の武器ではなく、謎解きや儀式で倒す。そのため、ボスというよりイベントと表現した方が適切か。まあ、アクションFPSよろしく、攻撃を避けながら銃を撃ちまくって倒すとクトゥルー神話から逸脱するので、こちらのほうが適切だろう。

AIはそこまで賢くない。物事の変化には敏感だが、ひつこく追ってこない。ある敵は気づいて、もう1人はあっち向いてたりしていた。

第2次世界大戦で米軍で使った武器が出てくる。使い勝手は、FPSの感覚と違わない。ただし、撃ったら硝煙で見えなくなり、照準がないので必ずアイロンサイトで狙うことになる。独自の武器はライトニングガン(正式名称は不明だが武器フォルダに書いてあった)で、溜め撃ちができるレールガン(しかも弾が無限)と考えていい。このように書くとかなり好戦的に戦えそうだが、上述したようにジャックが弱いので戦闘はできない。また視覚エフェクトもかかってくるので、かなり見難いという点もある。

アイテムはゲーム進行に必要なアイテムとヘルスと弾薬である。アーマーはない。戦闘によって、ジャックは身体の各部位に色々な怪我を負うだろう。そのため、4種類の治療を必要とする。致命傷を負うとヘルスがどんどん減ると書いたが、モルヒネを打ってこのようなスリップダメージを食い止めることもできる。ただし一時的で、画面が変になる副作用がある。

中盤以降までずっとインスマウスにいて、それ以降は邪悪な神殿や深海に突入する。ロケーションとしては豊富だろう。ただ、全てのマップが同じような色合いで、彩度鮮やかなシーンなどはない。

グラフィックはコンシューマを基礎として製作しているのか、いじれる設定がほとんどない。綺麗なグラフィックというよりは、むしろ当時の質感や古さを醸し出しており、こちらのほうがよかった。人間のモデリングは使い回しが多い。怪物や魚人はよくできていて気持ち悪かった。

正気が失われてぼんやりする視覚エフェクトは微妙である。ゲームの題材上、必要かもしれないが、ゲームプレイの観点から見れば、単にいらいらする要素だったので、もっと他の見せ方をしてもよかったのではと思う。

3Dサウンドには未対応。だが、恐怖をあおるBGMがとても印象的だった。パイプオルガンがベースで、プレイヤーを心理的に圧迫するような曲調だった。ただ、ゆっくり聞いている暇がなかったので残念。武器エフェクトは並。インスマウスの住民の声は意図的だと思うが、ゴロゴロ唸る様で聞き取りにくい。

各マップの開始時にチェックポイントセーブが入るが、ここからやり直したい場合は、メニュー画面のコンテニューボタンをクリックする。間違ってロードをクリックすると、前のマップの最後のチェックポイントから再開されて、しかもコンテニューに上書きしてしまう。他、私の環境では、ロード中ブラックアウトしてしまうことがあった。また、一部ムービーがスキップできない。

総評として、期待しすぎて実際の出来に拍子抜けしてしまったが、それでもホラーゲームとしての演出やデザインはとても素晴しかった。最初は武器を持てないので純然たるアドベンチャーだが、中盤以降は半端なFPS要素が入ってくる。しかし、謎解きが結構難しく、主人公が弱く、戦闘やステルスが単調だったので、純粋なシューターとしては楽しめない。あくまでもアドベンチャーゲームとしてプレーすべきである。

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