Star Wars: Republic Commandoレビュー

注意:このレビューは、以前私のサイトで掲載していた過去のレビューを修正加筆したものです。ゲームに対する考え方等は、できるだけ執筆当時のままにします。

2005年に販売された、スターウォーズを題材としたFPS。Xboxとのマルチプラットフォーム開発である。EAから完全日本語版が出ていたが、現在アマゾンではプレミア価格がついている。一方、Steamでは英語版が廉価で販売されている。

ストーリーはスターウォーズサーガの一部で、具体的にはエピソード2(クローンの攻撃)とエピソード3(シスの復讐)を題材としている。しかし、劇中のストーリーとはあまり関係なく、アナキンなどのキャラクターは一切登場しない(ヨーダが最後に出てくるだけ)。両エピソードを見るに越したことはないが、実際は世界設定ぐらいしか共通点がないので、何も背景知識がなくても問題ないと思う。

プレイヤーはジャンゴ・フェットのエリートクローンで、デルタ小隊のリーダーとなる。いきなり戦闘から始まる唐突な演出はなく、試験管の中にいる赤子の頃から、兵士になるまでをムービーで表現していたので丁寧だなと感じた。ゲームはエピソード2の最後、分離主義者に攻撃を仕掛けるミッションからスタートするが、ここから他のクローン兵士3人と共に戦っていく。この部下は同じクローンではあるが、各々性格が異なって(カラーペイントされているが形は同じなので区別つきにくい)いて、戦闘中のやり取りが面白かった。

私がプレーしたのは日本語版なので、英語版にどのくらい英語力が必要なのかわからない。しかし、内容から考えるとそれほど必要ないのではなかろうか。日本語音声にエフェクトが掛り聞き取りづらかったので、字幕を表示していた。

このゲームはXbox主導で開発されたため、PCのFPSプレイヤーには違和感を感じる点が少なからずあるだろう。まず気づくのは、照準が非常に大きい。これはエイムに不向きなコントローラーを考慮してそうなったのであろうが、円の中に敵を捕捉すれば勝手に補正射撃してくれる。ただ、遠距離の敵と戦う場面は少なかったため、あまり気にならなかった。次に、標準のライフルとハンドガンはアイロンサイトにできるが、拾った武器はできないので、その理由がわからなかった。

ヘルスはHaloと同じヘルスと回復制シールドである。これを採用しているゲーム全般に言えるが、非常に撃たれ弱い。それに対して、敵の数は多く、またかなり硬い重装甲ドロイドも頻繁に出現する。ただし、ダウンしても仲間が処置してくれれば何度でも蘇生が可能で、自分を含めた全員がダウンした時にゲームオーバーとなる。ヘルスの回復はHalf Lifeのような、壁に設置されたステーションで行う。

戦闘はもっさりして個人的にしっくりこない。移動力が遅めで、ジャンプはふんわりしている。ゴアも低く(敵の半分はドロイドのため)、何より武器の発射エフェクトの迫力に欠ける。しかし、敵のデスシーンは良くできていた。ジオノーシアンはバラバラになり、ドロイドは被弾すると装甲が剥がれて、頭が飛ぶとあちこちに乱射してバッタリ逝き、足を失うと上半身で這ってくる。「撃っている感覚」は乏しいが、「当てている感覚」はそこそこあった。

ゲームの進行は完全に一本道で、スプリクトで雁字搦めにされたゲームだ。ただし、Medal of HonorやCall of Dutyのように顎で使われる嫌悪感は全くなかった。

他、このゲームの特徴として部下3人に指示出しができるのだが、リアル系FPSのような煩雑さは一切なく、「特定の場所から狙撃しろ。」「固定砲台に乗れ。」など、単純で限定的なものである。人によっては物足りないかもしれないが、私は戦闘中に他のことで気が散るのは嫌なので、このような簡素なもので十分だった。

難易度ノーマルでプレー。煩雑な操作は一切なく、またルーカスの抜かりない配慮が届いており、きちんと行くべき方向に指示してくれる。FPS初心者に適しているのではなかろうか。

戦闘においては、ドロイドが無限に出てくる装置と、非常に強力な固定砲台が設置してある場所が難所だった。特に前者、ドロイドディスペンサーが数個現れる所は、大量の敵を突っ切って爆弾を設置しに行かなければならないのでやられやすい。ボスなどは、隠れる場所があるので、難しいと感じなかった。

総プレイ時間は10時間程度。内容が濃かったので短いとは感じなかった。

敵は12種類だが、派生型が多いのでバラエティーは少ない。大きく分けてドロイドと羽虫のジオノージアンと、トカゲのトランドーシャンぐらいだろう。これらが集中して出てくるので、各パートの後半は飽きてしまった。

AIに関しては、概ね良い。露骨に体を晒して撃つ者もあれば、物陰に隠れたり、グレネードを投げ返したりなど、知能差を感じさせる戦い方を見せた。突っ込んでくる接近戦トカゲが、不規則な動きをして狙いにくかった。スタックしている様子は見かけなかったが、ドロイドディスペンサーに爆薬を仕掛ける部下に、ドロイドが何度も空振りで殴りつけていることがあった。また、敵が一度ターゲットを攻撃目標に決めると、中々その目標を変えないようで、プレイヤーが傍に行っても気づきにくい。

味方AIは自律的に動いて非常によい。その射撃密度も適度で呆れることもなければ、自分の敵をとられることもない。ただ、「あの敵を集中的に狙え!」と指示した場合、向こう見ずに突っ込んで、敵の弾幕に晒されて即死するケースが何度かあった。

武器の種類はかなり少なく、基本的に初期のライフルで最後まで戦うデザインのようだ。このライフルはアタッチメントを変えて、グレネードやらスナイパーに切り替えることができるが、そのモーションが長く感じた。また、マップのあちこちに弾薬が置いてあるが、メインのライフルが300発、スナイパーライフルは20発、グレネードは4発と最大保持数はかなり少ない。加えて、このライフルの威力が低く感じ、雑魚とさして違いがないスーパードロイドを倒すため100発ぐらい消費した。おかしいなと思いながらプレーしていたが、終盤でグレネードを使えば一発で吹き飛ぶと知った。敵の武器も使えるが、そちらの方が使い勝手がいいのは気のせいだろうか。これら武器とは別に、グレネードが4種類ほどあり、これらはかなり強力で、爆風範囲も相当広い。これらも活用して、戦闘時の弾薬不足を克服しなければならなかったのだろう。

プレイヤーが出向くロケーションは大きく分けて3パターンしかない。ジオノーシス(エピソード2のラストシーン)、アサルトシップの艦内、およびキャッシークの森である。戦闘が激しく楽しかったのでマップの単調さに気がつくことはなかったが、これを書くに当たって、「そういえばあまりバラエティーはなかったし、印象的なマップもなかったなぁ…」と感じた。後、折角なら、どこかにスピーディーな乗り物の銃座に乗って戦うシーンが欲しかった。

グラフィックはUnrealエンジン2.0を使っている。グラフィックの質感はルーカスらしく、癖が無くすっきりした(悪い意味で言えば無個性)タッチに仕上がっている。一方、SF全開の質感で、リアリティは全く感じられず、テクスチャも使い回しが多い。エフェクトは派手で、EMPやローライトなどはかなり効果的に魅せてくる。アニメーションも良く、敵のデスシーンは勿論、部下のハンドシグナルや死体の確認なども人間らしい仕草である。

映画ではそう気にならないが、FPSであの安っぽいレーザー音は致命的だろう。撃っている感触が無く、銃撃戦が軽く感じられる。しかも、何故か自分の銃の発射音が小さくて、周囲の銃撃戦にかき消されていた。実弾火器もあったが、これらも軽めで迫力はない。BGMはお決まりのオープニングテーマがなくて、余計にスターウォーズっぽさを感じない。しかしオーケストラ調の曲は健在で、このクオリティーはかなり高い。

私の環境でクラッシュ等は起こらなかった。イベントで部下が砲座に座らないことがあったが、再ロードすれば座ってくれた。

総評として、ロケーションが3つと少なく、フィナーレも唐突だった。ボスらしいボスも出現せず、いきなりクレジットを見せられ「これで終わり!?」と驚いた。ファンによっては、劇中のキャラが全然出てこない事に不満を覚えるかもしれない。

FPSとして評価した場合、幾つか問題があるが丁寧に纏められている感じがあり、良作といえるだろう。ゲーム性の部分は確かにライトだが、それさえ気にしなければ十分楽しめると思う。FPS初心者は勿論、極端なリアル系を好むコアなプレイヤーでも、気の抜けた遊び程度にはなるだろう。

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