SWAT4レビュー

注意:このレビューは、以前私のサイトで掲載していた過去のレビューを修正加筆したものです。ゲームに対する考え方等は、できるだけ執筆当時のままにします。

2005年に発売された、SWATをテーマとしたタクティカル系FPS。現在リテール版はまだ残っており、幾つかのダウンロード販売もされている。

各ミッションの冒頭で事件の詳細が説明されるが、ゲームに一貫したストーリーは存在していない。ミッションクリアーの条件は、ほとんどが「人質救出」か「秩序回復(すなわち容疑者の逮捕か射殺)」になっている。またプレイ中にオペレーターや隊員が喋ったり、助けた人質が内部の情報を教えてくれたりする。

一般にリアル系(≒タクティカル系)は、銃火器の性能を忠実に再現したり、数発の被弾で倒れたりとプレーに癖がある。そのため、先に敵を発見したり、待ち伏せたりした方が有利になる。だがこのゲームは、実際のSWATと同じような規律を求めてくる。つまり、容疑者といえども、射殺ではなくできるだけ逮捕するということだ。プレイヤー、味方隊員、人質の生命が危険に晒されない限り、発砲は許されない。ミッション中の行動がクリアー後に得点化され、一定以下の場合はやり直しとなる。(もちろんプレイヤーや人質が射殺された場合も)また、犯人確保や武器回収などの状況を、作戦本部に適宜報告しなければいけない。

この「撃てない」という縛りは、SWATの「先制攻撃」という利点を打ち消してしまう。「警察だ!手を挙げろ!」と呼びかけ、犯人の反応次第でこちらの対応を変えないといけないからだ。素直に投降することもあれば、即時反撃をしてきたり、投降する振りをして騙し撃ちをしたり、後退していく時もある。プレイヤーの次の行動が犯人次第ということで、かなり運の要素も強いが、緊張感を高めるのに役立っている。

難易度は、難しい方だろう。最初に減点されないための規則を覚える必要がある。次に武器や道具の用途を覚え、それから実際の戦闘に慣れていくという過程になる。難易度を高くすると、犯人の数が増えたり、しぶとく抵抗したりするようになる。

私はリアル系が苦手なので、シングルをクリアーするまで20時間弱かかった。

敵は猟奇殺人者からテロリストまで幅がある。しかし、AIの行動ルーチンは一緒のようで、訓練を受けたテロリストだからといって、賢く振る舞うというわけではなかった。スタックをしたり、近くにいるのに反応をしないなどの小さな問題があった。ただ、行動のバリエーションは豊富でプレーの緊張感を維持させている。

プレイヤーは隊長なので、味方AI(赤チーム2名と青チーム2名、全員に指示する場合はゴールド)に色々な指示を出せる。照準をドアに向けたり人質に向けたりすると、それぞれ適したものが出てくるので、Armd Assaultシリーズのような煩雑さは感じなかった。またAI味方は概ねきちんと仕事をするが、時々理解できない行動をする時もあった。

SWATで使われている実銃が登場する。それに加えて、通常のFPSには登場しない、非殺傷武器も数多く使える。テザーガン、フラッシュグレネードやガスグレネードはわかると思うが、ペッパーガン、ゴム弾用ショットガン、ゴムグレネードなども登場し、犯人を拘束するための武器となる。これら非殺傷武器は、先制攻撃しても問題がないので、ゲームが非常に簡単になってしまった。ただし、頑固な犯人はいくら非殺傷武器をぶつけても投降せず、立ち直ったらすぐに応射してくる。当然、ガスマスクを被っている犯人には、ガスグレネードやペッパーガンは全く効果がない。全員が非殺傷系の武器を使用すると、後半のミッションのクリアーが困難になるだろう。

戦略を補佐するアイテムも多い。ドアストッパーは逃走を防止するために使い、ドアの下から部屋の中を偵察するオプティワンドも攻略に必須のアイテムだ。施錠されているドアは、ピッキングで開けるかチャージで破壊するかなども選択できる。

普通の民家から病院、オフィスなど13のマップがある。大量で多種類のオブジェクトが散らかっているので、日常生活感を醸し出すのに成功している。

グフィックはUnrealエンジン2.0を使用している。大手レビューサイトも指摘していたが、あまり綺麗ではない。ゲーム的な描画で、もっと写実的に作ればよかったと思う。マスクで隠している人物はともかく、人物の顔は粘土人形のようにのっぺりとしている。手榴弾を喰らった時の画面エフェクト効果は素晴らしく、画面が焼きついたり、歪んだり、不安定になったりする。

サウンドは、thiefシリーズの音楽を製作した人が行っており、環境音的BGMなどが似ている。戦闘になると変化するダイナミックミュージックで、こちらは耳に残らなかった。武器エフェクトは玉石混同。使用頻度の高いM16とAKの迫力が悪く、それ以外はおおむね良かった。人間の声は字幕なしでも割と聞き取りやすい。EAXには対応していないが、コンフィグファイルをいじって対応させることができるようだ。

私の環境では、コントロールの設定が保存されずに、ゲームを終了するとリセットしてしまった。

納得できない点もある。ミッションクリアー後の採点方法があまり理解できない。例えば、無許可な発砲(警察だと叫んで相手に知らせない)は減点の対象となるが、別働隊のスナイパーによる射殺は減点されない。また、こちらの発砲が許可されるのは敵が銃を構えた時点らしく、明らかにSWATと銃撃戦をするために走っている時に殺害しても減点となる。このような、減点とそうでない境目がよくわからないことが多い。

総評として、銃撃戦を楽しむことはできないので、アクション系が好きなプレイヤーには勧められない。またSWATの規律が厳しいと感じた人も楽しめないだろう。私の場合、銃撃戦の楽しさというより、犯人との駆け引きが面白かった。

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