Thief: Deadly Shadowsレビュー

注意:このレビューは、以前私のサイトで掲載していた過去のレビューを修正加筆したものです。ゲームに対する考え方等は、できるだけ執筆当時のままにします。

1998年に発売され、ステルスゲームの代名詞になったThiefの3作目。過去2作を開発したLooking Glass Studioは既に倒産しているので、本作品はDeus EX: Invisible WarのIon Stormが担当し2004年に発売している。現在、過去作品を含めて、Steamで購入することができる。

ストーリーは魔法使い、ロボット、モンスターが闊歩する、産業革命前後の時代を舞台とした泥棒の物語である。青年ガレットが、キーパーの1人に才能を見出されてマスターシーフとなるが、堅苦しいキーパーの掟は彼にとって息苦しいものであった。今回、キーパー内部に裏切り者が現れ、世界を滅ぼすであろうと預言者が仄めかす。そんな中、1人のキーパーが何者かに殺され、疑惑がガレットにかかってしまう。彼は身の潔白を証明しつつ、この陰謀を暴かなければならない。

単純なシューターとゲーム性が全く異なるので、ミッション目標などはきちんと読んでおく必要がある。英文はそこまで難しいものはなく、辞書で調べていけば大丈夫だろう。一方、ストーリーは古英語や難単語が使われていることもあるで、その場で理解するのは難しかった。ゲーム中に字幕が表示されるようになったが、私の英語力では正確に把握することができなかった。

ゲーム性は過去のシリーズから踏襲しており、光や音に注意しながら隠密行動をしつつ目標を達成する。主だった変更点としては、まず三人称視点の追加であろう。これはコンシュマー(Xbox)に合わせての仕様らしく、PCプレイヤーからは「見えてはいけない物が見えるべきではない。」と批判的だった。勿論、従来通り一人称視点でもプレー可能だが、これでは自分の体で視界が遮られることがあった。次に、ロープアローが廃止された。これにより、マップの攻略にかなりの制限が加えられるので、熱心なファンから相当な反発を招いている。他、ピッキングが簡単なミニゲームになり、ダンプラーの具合に併せてクリックしなければいけない。少し面倒になったが、リアリティーがあって良い。

私のプレーは、制作者の意図したものと相反するスタイルとなってしまったので、参考にならないだろう。マップは何度も行き来し、その都度隠れるのは不満がたまるので、可能な限りブラックジャックで殴っていた。また隠れるのが下手で、どうやっても見つかってしまい、結局乱闘になってしまった。プレー動画を見てやっとピンときたのだが、ケチ臭い私はどうやらアイテムを活用していない。大胆にそれらを使わないと、結局見つかってしまい、乱闘か短距離走になってしまう。

難易度は、各ミッションの遂行中に変更可能である。ノーマルでプレーしたが、前作と比較するとやさしく感じられた。2のラストでは、材料から機材を製作する面倒くさいミッションがあったが、本作ではそのような煩雑なものはなくなっている。一方高難易度では、9割以上の物品の奪取、ノックアウト制限など、やりこむ人向けの仕様のようだ。

総プレイ時間は35時間程度。ステルスが苦手なため、セーブやロードを多用してしまった。

本作では、敵ロボットがいなくなっている。その代わり、一部のキーパーが敵となる。従来からの敵であるハンマーライト教団やペイガンは勿論登場し、そして新たに魚人なども加わっている。しかし極端に言えば、接近攻撃の敵か遠距離攻撃の敵かのどちらかで、バラエティーを感じなかった。AIは、人間も怪物も同じような振る舞いで残念。

幾つかのアイテムが消えてしまったが、基本的には同じものが揃っている。武器らしい武器は、ダガーとブロードヘッドアロー(普通の矢)とファイアーアローぐらいか。いずれも使い勝手は悪く、連射系の武器は一切存在しない。ロープアローの代用品として登場したクライミング グローブは、衛兵を撒く時によく使用した。集団で追ってくる場合は、ガスボムを使って一気に蹴散らした。他はステルスを補助するアイテムと表現したほうが的確だろう。

今までのシリーズは、普通のシューターのように単にマップをクリアーしていくスタイルだったが、今作品ではストーリーの舞台となっているシティーがハブとなっている。各ミッション目的地へ向かうには、自宅からシティーを通って行く必要があり、道中に空き家を物色したり買い物をしたりすることが可能。序盤では行ける場所に制限があるが、ミッションを進めることで、キーパーの根城や刑務所など多くなる。無論このシティーには、衛兵と各勢力がうろついているので、すんなり通過できず不満だった。途中から面倒くさくなって、発見されようがなりふり構わず走って逃げていた。そうすると雪だるま式に追っ手が増え、各勢力同士が喧嘩を始めるので、シティーは乱痴気騒ぎとなった。

各ミッションは、全てが夜なので色彩的に変化は無いが、各々は非常に良くできている。特に終盤の廃病院は印象的だった。ただ、マップ各所でローディングが入るようになった。これはプレーをぶつ切りにしてしまうだけでなく、追っ手を撒く確実な手段となり得る。私のようなステルス素人には有難い副産物かもしれないが、人によっては大きな問題点となるだろう。尚、ロードで撒いた後、すぐに先ほどの地点に戻っても、敵は付近をうろついているので注意。下手すると、ロードが完了し画面が明るくなる前に殺されてしまう。

描写エンジンはUnrealエンジン2.0だが、質感はUT2k3や2k4とは全く別物で、むしろ同じIon Storm作ったDeus EX: IWに非常に良く似ている。発売当時は非常に重たいゲームだったが、今現在では特に問題とならないだろう。ゲーム画面が常に暗いので、ブライトネス等を調節する必要がある。

特筆すべき点は、Doom 3のようにリアルタイムで影が描かれることだ。数あるゲームの中で、Thiefほど影が重要なゲームはないので、他のゲームではドライに切ってしまう人も、このゲームでは設定を下げずにプレーして欲しい。今回からは光源がリアルタイムで変化するので、それに応じた隠れ場所を探さなければならない。特に松明を持った衛兵は厄介で、見つけ次第ウォーターアローで消してしまわないと即見つかってしまう。

人の造形は人形のようで、特に女性の髪は取って付けたウィッグのように見える。服のシワも違和感有り。モーションもぎこちなく、特に石像の歩き方は非常に堅い(意図的かどうかは知らないが)。物理エンジンも導入しているが、この頃のバージョンは発達段階で、倒れこむ人間がエビ反りになったりと非常に不自然。

サウンドにも定評がある本シリーズは、EAX 3.0に対応しており、定位、反響どれをとっても優秀なクオリティーだ。是非EAXに対応したサウンドカードとヘッドフォン乃至マルチチャンネルスピーカー使ってプレーして欲しい。激しい銃声音などは一切轟かないが、普段のシューターでは集中して聞くことの無い足音や環境音が際立って耳に入ってくる。

一度壁とオブジェクトの間に挟まってスタックしてしまった。他、2度ほど急に再起動したが、これは私のPCの問題かもしれない。

総評として、従来のコアなファンからはあまり良い評価を受けなかったが、個人的にはミッションが簡単になったので、とっつきやすくなった。グラフィックも向上しているので、Thief入門として最適ではないかと思う。

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