Serious Sam 2レビュー

注意:このレビューは、以前私のサイトで掲載していた過去のレビューを修正加筆したものです。ゲームに対する考え方等は、できるだけ執筆当時のままにします。

Croteamによって開発され、2005年に2K GamesからリリースされたFPS。圧倒的な数の敵を片っ端から蹴散らすゲームとして一躍有名になったSerious Samの続編である。前作は1st Encounterと2nd Encounterに分かれており、本作品は本来3rdとなるはずだったが、新エンジン採用という理由で新たに”2”の称号を付されている。現在はSteamで購入が可能である。

2ndのラストで、いよいよメンタルの本拠地シリウスに向かったサムだったが、とある理由によりメダルを入手しなければならなくなった。しかも、それはバラバラの破片で点在しており、サムは幾つかの惑星を巡ってこれらを回収しなければならない。

前作まで、ストーリーはゲーム中にほぼ語られることがなく、淡々と進めていく感があった。しかし今回からは、ミッションの合間にムービーが挿入されて、単なる分析コンピュータだったネトリクサもネッティーという女性キャラとなって助言をする。そして、NPCキャラが時々一緒に戦ってくれることもある。そのため一人ぼっちで戦う空しさはなくなり楽しくなった。加えて、演出、ジョークやパロディも面白く、プレーのモチベーションを維持させてくれる。

ゲーム性が単純明快であるため、頭を捻るような謎解きは存在しない。開かない扉は、マップを散策すれば解法に気がつくだろう。しばしネッティーも容易な英語でヒントをくれる。一方、ムービーにはそこそこの量の英会話が交わされる。字幕の表示は可能だが、スピーチが早いので速読力が要求される。ただし、文字を追わなくても、映像で内容が理解できると思う。

基本的にゲーム性は前作から踏襲しており、大量に出現する敵を片っ端から蹴散らしていく点は変わっていない。しかし、細かい点でゲームの触感が変わっている。まず気がつくのは、遠距離攻撃をする敵が増えており、その弾速も避けられないほど速い。しかも偏差射撃をしてくる敵もいるので、一方向に逃げ続けるだけでは直撃を食らってしまう。

次に飛行する敵が増えている。前作のハーピーのような単純で鈍い動きではなく、高速且つ不規則な動きでこちらを攪乱し、誘導弾を撃ってくる。これらが地上の敵と相まって出現すると、手を焼いてしまうだろう。突進する敵も相変わらず多いが、スピードも耐久力もあるアメフトが特に脅威になる。

ボスは普通に戦って倒すものが少なく、マップに存在する仕掛けを使って倒すデザインになっており、これは個人的にマイナス点。仕掛けを使うと、戦闘で倒したという達成感は得られない。

最後に、他のFPSでは見られないリスポーンというシステムを採用している。これは、日本のシューティングでいう残機と表現した方がわかりやすいだろうか。普通のFPSでプレイヤーが死んでしまった場合、一旦ロードし直して再プレーとなるのだが、このリスポーンでは一定の場所まで戻され、敵やアイテムもリセットされてしまう。Preyとはまた違った復活システムだが、私はあまり使わなかった。

このSerious Samシリーズは、他のFPSの難易度ノーマルと比較するととても難しい。しかし、2ではマルチプラットフォーム開発であるため、前作ほど厳しいプレーを要求してこないようだ。というのも、敵の総出現数を見てもらえればわかるが、難易度ノーマルとシリアスでは極端な差があらわれない(前作と比較すれば)。これは邪推になってしまうが、コンシュマー機のスペックに合わせてゲームのスケールを下げているのではと思う。つまり、同時出現数が制限されているので、小出しでしか出現しない。そのため局地的難易度が下がっている。

PCゲーマーにとって、この同時出現数の少なさは死活問題とさえ思えるが、製作者は総出現数をできるだけ多くして、結果的にうやむやにしようとしていた気がする。例えば、本来100体の敵を50体づつ2回に分けて出現させたかったのだが、先の制約のため25体を4回に分けて出現させざる得なかった。結果的にプレイヤーは100体倒した事になるが、その結果として同じ場所で長々と戦ってしまい、中弛みを感じてしまう。

ノーマルの難易度で20時間ほどかかった。今回特にシークレット散策はやってないが、出てくる敵は全て倒してクリアーしている。最も易しいツーリストでもやってみたが、こちらは9時間未満。ヘルスが100まで自動回復し、倒さなくていい敵は避けてみた結果である。

敵は40種類ほどで、FPSの中ではトップクラスのバラエティーだろう。相変わらず統一感は無いが、それはシリーズのことなので気にしない。2からは他のマップには出現しない敵もいるので、「マップが違うだけで、戦う敵は一緒」というマンネリ感を抱かず好印象。お馴染みの敵も新エンジンにより一新して、仕様が変わった敵もいる。個人的にKamikazeの出現が激減し、弱体化してしまったのは減点。

新しい敵としてヘリコプター、爆撃機、戦闘ホバーなど、空中を高速で旋回する敵がかなり増えている。その分難易度は上がっているが、こちらも武器が強化されているので、そこまで脅威ではない。ボスについては最初の奴とロボットが印象的だった。

AIは死ぬまで突っ込んでくる者ばかりだが、オークソルジャーは物陰に隠れたり、サイドステップを踏んだり、こちらが突っ込むと後退するようなルーチンを持っている。ただ、こいつらは最弱クラスの敵なので、賢さどうこうよりも、すぐに殺されてしまう。

ナイフと火炎放射器が無くなっているが、基本的には前作からの武器を引き継いでいる。ただ、ショットガンの飛距離が無限となり、チェーンソーの始動にラグが入り、ミニガンの弾薬消費量が減って威力が落ちたりと、仕様が若干変わっている。ゲームを通して使う武器は、やはりダブルバレルショットガンで、これは近距離から遠距離までオールマイティーに使える武器だろう。特に、ヘリコプターなど不規則に飛ぶ敵には効果的。

新しい武器には弾薬不要のエネルギー銃があり、チャージショットで且つある程度の誘導ができる。しかし威力と連射力がいまいちなので、リボルバーを使った方が効率が良い。他、オウムに爆弾をくくり付けた物もあり、これもある程度誘導がきいて、しかも広範囲に爆破ダメージを与える。逃げる時や集団で襲ってくる時に使えば効果的だろう。ただし最大保持数は10発程度と少なめ。

Alt Fireで武器を持ち替えず(スナイパーライフルのスコープ使用中を除く)にグレネードを投擲することができる。ロケットランチャーやグレネードを入手する後半は兎も角、満足な爆破系武器が揃わない時に重宝するだろう。2では序盤から強力ですばやい敵が多数突っ込んでくるので、ショットガンとグレネードを併用する戦法をとらなければならない。尚、グレネードはかなりの数が置いてあるので、気兼ねなく使ってよい。

マップによっては固定砲台や、乗り物での戦闘も用意されている。あくまでFPSがメインで、それらは限定的ではあるが、アクセントとしては十分面白い。マルチプレイでもサポート役として活躍できるだろう。

アイテムは、ヘルス、アーマー他、シリアスダメージなどが健在するが、シリアススピードは無くなった。

マップは大きく7種類ほどのバリエーションがある。南国、森林、中国、火山、中世、未来都市などと飽きはない。それぞれのテイストが違うので、マンネリを感じずにクリアーできるだろう。個人的には中世が気に入っている。

新エンジンとして、シリアスエンジン2を使用している。私の環境で十分プレイできる負荷で、またローディングも非常に早い。彩度の高い原色をふんだんに使っているので、かなりカラフルだ。そのせいか、マップに敵や敵の弾丸が溶け込み、識別しづらいかもしれない。実際私も最初は混乱したが、徐々に慣れることができた。

モデリングは、なんとなくゴム人形ような造形。あえてコメディータッチで描いていると思うのだが、デフォルメされたNPCが等身大のサムと並ぶと、顔や頭身比の違いに違和感を感じてしまう。

今回から物理エンジンを搭載するようになったが、あくまで飾りであって、Half Life 2のようにゲームプレーに落とし込んでいるわけではない。バスケットボールをゴールに投げ込むぐらいか。一方、ヘリの残骸や肉片が落下していくのはリアルに感じた。

3DサウンドとしてEAXに対応するようになった。神殿などでは反響音が効いている。また定位も良好で、後方から迫ってくる敵もはっきりと識別できる。銃火器のエフェクトは及第点。BGMはマップに合ったものが使われており、非常に出来が良い。あまり好きではないロック系の音楽はほぼ廃止されて、ボスの時ぐらいか。

私の環境では、特に問題は発生しなかったが、いくつかのマップで扉が開かないことがあるらしい。他、マルチプレイにおけるサーバーの閲覧や、進行のフラグでまだ問題が残っていたが、パッチで修正されたようだ。

コンシュマー機との並行開発で、かなり改悪されると思っていたが、それほどではなかったので安心した。むしろ敵の種類やストーリーの演出など、改良された部分が多く目に付いた。アクション性は相変わらず他のゲームより高いので、撃ちまくるゲームが好きな方は是非プレーしてほしい。

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