Serious Sam 3: BFEレビュー

非常に面白くて、一気にクリアした。20時間(4時間程度のCoop含む)近くやったが、ゲームを中断している間もSteamが「ゲーム中」と計算していたので、多少差し引いた程度だろう。

先の記事を読むと、作品を批判しているような論調になっているので、ここで弁解させて欲しい。これは、私が「Serious Samとは、広大なフィールドで、一斉に突っ込んでくる多数の敵にありったけの弾薬をぶちかますゲームで、それ以外はあり得ない。」という先入見を持っていたからであり、先の記事に無意識のうちに醸し出していた、ネガティブなニュアンスは、その固定観念から抜け出せなかったせいである。

現在までSerious SamはThe First Encounter、The Second Encounter、2の3作品が出ている。正直に言うと、FEの後半から、かのようなゲーム性にうんざりしていた。「画面を埋め尽くさんばかりに敵が出てくるなら、単に後退しながら発射ボタンを押していれば事足りる。上位武器はリロードがないし、大量に突っ込んできているなら発射している弾を外す方が難しい。」これである。今一つ言うなら、「単に『大きなマップと大量の敵』だけが取り柄ならば、遅かれ早かれ飽きてしまう。況や4作目もその一芸で続けることはできない。」これである。更に今一つ言うなら、「続編物でしょうがない点はあるが、敵はFEから同じ連中が引き継がれ、しかも行動及び攻撃パターンも同じ。」これである。それ故、1日1マップクリアすればもう十分で、何かしら刷新する必要がある(製作元はやらないだろうと思っていたが)と夙に感じていた。

この3において、製作元が手を加えた点が、まさに先に述べた不満点であり、すなわちダウンサイジングだった。敵数、マップサイズ、銃火器の弾薬など、プレイヤーの「もっと多く!もっと大きく!もっと過激に!」という声に応じて極端に膨大化していた諸要素を縮小した。例えば、マップに関して言うなら、指定された場所から外れると、砂鯨に襲われ即死する。行動可能範囲が広いマップもゲーム後半のみである。個人的に窮屈な気もしないわけでもないが、元々無意味に広かったので、この縮小は取り立て問題と感じていない。敵総数はノーマル難易度で6662体。(青龍さんによると)FEでは5065体、SEでは6440体で、今までよりも一番多い。しかしながら、同時出現数は減ったようだ。少なくとも、あの圧迫感焦燥感は感じない。これはリロード必須武器の増加、上位武器入手の遅延、上位武器の弾薬減少とのバランスの兼ね合いだろう。その代わり、今まで後半マップになると不要になった、下位武器の寿命が相当長くなった。アイロンサイトを導入したハンドガン、アサルトライフル、二つのショットガンは最後まで主力として使える。他、レーザーとスナイパーはシークレット武器になっている。

今までの作品でマンネリ化していた敵は、グラフィックだけでなく行動パターンも一新したものが多い。サソリは動くし、赤メックのスピードは速くなり、またミサイルを連射するようになった。他、骨の蹄の音が聞き取り難くなり、牛のスピードが遅くなった。鳥は鈍くなったが、その分耐久力が上がった気がする。そして、突っ込んでくるだけしか能がない連中(例外もいたが)の中に、避けられない攻撃をする敵、ヘリや触手女など、このゲームに相応しくない変り種も織り交ぜている。全体として「突っ込んでくる敵を賢く避けながら、Kamikazeなど優先度の高い敵から始末する」、このゲーム性は大きくは変わっていない。しかし、サソリやゾンビ兵など、避けられない弾を放つ敵に対しては、オブジェクトの陰に隠れつつ、アイアンサイトで一気に狙い撃つ戦法も必須となる。目視して回避できる敵弾もあるが、こちらは今までより厳しくなっており、やはりコソコソ隠れた戦法を強いられる。恐らく、この3に対して不平不満をわめき散らしている人は、「なんでSamでこんな戦い方をせねばならんのか!」と、ゲーム性の変化を受け入れられないに違いない。

では、このゲーム性の変化は、受け入れざるものなのか。否、個人的には大いに称賛したい所存である。当初このダウンサイジングは、大排気量スポーツカーがエコカー仕様に成り下がったような物悲しさを彷彿とさせた。しかし、Unkさんが評しているように、DOSゲームやクラシカルFPSのような手ごたえになっている。今様になったと先の記事で書いたが、よく吟味すると、実は昔懐かしいテイストが(若しくは「も」)楽しめる。SEでは1日1マップで飽きていたが、3では止め時が難しく、昨日は6時間通してプレーしたほどだ。抜本的な手入れによって、戦略的に撃って避ける楽しさが大幅にアップしている。シンプルで大雑把なゲームSamが洗練された…と聞くと、憤慨する人もいるだろうし、性質の悪いジョークにしか聞こえない人もいるだろう。しかし、個人的には上手にやってくれたなぁ…と感心するばかりだった。

ゲーム終盤から、従来のSamらしいテイストに戻りつつある。そして、本当にそうなるラストだけだった。ここはFEではなく、SEのようなマップ構造で、本当に疲れた。計1700体以上の敵を粉砕する必要がある。5歩進んで4歩さがるという形容がぴったりで、本当に遅々として進まず、左指が疲れて攣りそうになった。大人数Coopはここでしか本領を発揮しないのではないか。

即死系トラップは、結局最後までなかった。足場が小さい所をジャンプするのは数箇所有り。これは大人数Coopには向かないだろう。また、薄暗い場所もかなり多く、これも同様に不向きである。

ストーリーに関しては、どっちつかずになって戸惑っている。事前の情報で、「ふざけるのをやめる。」と言って、実際そうなっているものの、Kamikazeのお馬鹿トレイラーやゲーム中でのやり取りなど、こちらとしてはどう受け取っていいのか困るシーンも多かった。あと、日本語がデフォルトで入っていたのは、とても嬉しいが、出来の方は、非常に稚拙。フォントすら統一されておらず、句読点の位置も完全に間違っている。また、完全に訳していないようで、しょっちゅう原文が表示されていた。上手に意訳されている時もあれば、直訳で堅苦しい表現もあり、明らかに変換ミスもあれば、機械翻訳そのままという所もあった。どのように作業したのか知らないが、ネイティブの日本人は半端にしか関わっていないだろうことは疑いない。Samの自称が「俺」とか「私」とかチグハグで、統一していない。ケチつけるのはぞんざいかもしれないが、もうちょっと仕事してもよかったのではないだろうか。

総評として、昔ながらのFPSと変化していて、それらが好きな人は疑いなく買い。「Samシリーズには飽きているんだよね…」と感じている人にこそプレーして欲しい。逆に今までと同じものを望んでいた人は憤慨してしまうので、パスしたほうがいいかもしれない。

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